【2024-2025】登山学校 vol.1 黒斑山

登山学校レポート│標高2400mの絶景へ。リゾートホテル泊も堪能する黒斑山登山

「WIN THE SUMMIT ACADEMY 2024-2025 コロンビア登山学校」の第1回、黒斑山登山が5月25日から26日の2日間で行われました。新緑に染まる木々の美しさと印象的な火山地形とが織りなす大迫力の講座の様子をレポートします。

第1回の舞台となるのは、長野県にある黒斑山。浅間山連峰の一部を構成する標高2,404mの山です。
この時期は多様な高山植物が芽吹き、秋は紅葉、冬は雪景色といった、四季折々の景観が楽しめます。

講座を開催した5月は、鮮やかな新緑が山肌を彩ってくれていました。

今回の講座は、1泊2日のゆとりある日程。
日本山岳協会認定ガイドの伊藤伴さんが指揮を取ります。

適切な水分補給方法やレイヤリング、山での疲れにくい歩き方など、登山の基本的なスキルを学びながら、初日は高峰山(2,106m)、ホテルに宿泊したのち翌日は黒斑山(2,404m)を目指します。

5月25日 13:30

起点となる高峰マウンテンホテルで参加者の皆さんが合流し、
登山に必要な荷物だけを持ってロビーに集合します。

今回の参加者は、登山が初めての方から、6,000mを超える山々の登山経験をお持ちの方など男女合わせて計5名。

ガイドを務める伊藤さんの人柄もあり、自己紹介から皆さんあっという間に打ち解けているご様子でした。

これから始まる登山に向けて、靴やバックパックなど装備類の講習が始まります。

早速、シューレースの結び方にもひと工夫。

しっかりとフィッティングしたあとは、フックと呼ばれる金具にシューレースを上からひっかけていくとゆるみにくく安定します。

バックパックやトレッキングポールの正しい装着方法も、
伊藤さんのクイズなどを交えながら楽しく学んでいきます。

14:30

準備も万端、登山開始です。
この日は快晴で、空気も少しひんやりとしていて登山には最高の気候となりました。

高峰山は往復約2時間ほどの行程です。
緩やかに傾斜のある登山道を自然を感じながら進んでいきます。

黒斑山周辺にはブナ、ミズナラ、ハイマツといった植物のほか、
この時期はシャクナゲ、ツガザクラ、オオカメノキといった花々も見ごろを迎えます。

新緑の清々しい空気と多様な自然の魅力をじっくり堪能しながらのんびりと登山が続きます。

15:30

高峰山登頂です。途中、しっかりと休憩をはさみながら無理なく進んできたことで、 参加者の皆さんは余裕の表情です。

皆さん、すてきな笑顔です!

この日はとても天気が良く、明日登る黒斑山はもちろん、
浅間山、蓼科山、遠くは八ヶ岳連峰・飛騨山脈などを見渡すことができました。

今回初めて登山をされた参加者の方にお話を聞いてみると、
「登山はもっときついものだと思っていた。こんなに自然を感じる登山もあるんですね。」 と仰っていました。

16:00

30分ほど頂上でゆっくり過ごし、下山開始です。
頂上付近は岩場も多く、伊藤さんがサポートしながら、ひとりひとり慎重に越えていきます。

コロンビア登山学校ではフィールド全体が皆さんの学校となります。
ここで、伊藤さんの歩き方講座スタートです。

「靴の一部分ではなく、底面全体を同時に地面につけるフラットフィッティングを行うことで膝への負担や滑落の危険性を減らすことができます。」

つま先の向きや、トレッキングポールの使い方、バックパックを背負った状態での重心移動を意識することでラクに、そしてより安全に下ることができるようになります。

17:00

駆け下りたくなるようなふかふかの草原を通って無事下山、高峰マウンテンホテル到着です。

今夜は、地元小諸市や嬬恋村の新鮮な食材を使った夕食と温泉が待っています。

今回宿泊する高峰マウンテンホテルは、標高約2,000mの位置にある山岳リゾートホテル。
冬季はスキー場としても人気のエリアです。

しっかりとデザートまで堪能し、大満足のディナーでした。

20:30

小休憩をはさんだら、レイヤリングの講習が始まります。

ベースレイヤー、ミッドレイヤー、アウターレイヤーを実際のサンプルを触りながら学びます。

印象的だったのは、ウィンドシェルの時でした。

「息をゆっくり吹きかけると暖かく感じます。それは吐息が体温と同じだからです。しかし勢いよく吹きかけると冷たく感じます。」

皆さん、伊藤さんのお話にうんうんと頷きます。

「それは何故かというと強い呼気によって自身の体温で温められて身体に纏っている空気を吹き飛ばしてしまい冷たく感じます。山でも同じことが起きており、風により断熱のデッドエアが吹き飛ばされてしまい寒く感じてしまいます。」

皆さんの視線は、机に並べられていたウィンドシェルや防水ジャケットに移ります。

「ウィンドシェルを着ることで肌面とウィンドシェルの間にデッドエアを作り出し、風をカットすることで暖かく感じるのです。」

伊藤さんの分かりやすい説明に皆さん「なるほど~!」とどよめきが起きました。

無事に初日を終え、ここからは皆さん思い思いの時間を過ごします。

少し雲が出てしまいましたが、満天の星空も登山の楽しみの1つです。

5月26日 9:30

今回の目的地、黒斑山へ向けて出発です。

参加者の皆さん、とてもリラックスして楽しそうです。

岩場の道を越えた先には見晴らしの良い景色が待っています。

トーミの頭に到着しました。

手前の前掛山、そして奥の浅間山を一望できます。
うっすらと火口からは噴煙が。

12:15

浅間山をバックに皆さん最高の笑顔です!

トレッキングポールの使い方もお手の物のご様子。
下りも昨日の講習で学んだことをばっちり活かして余裕の表情でした。

14:45

黒斑山、皆さん無事下山です。

今回の黒斑山では、途中カラマツをいたるところで目にしました。

多くはここを守る人々の手によって植林されたものだそうです。

「落葉針葉樹のカラマツはこの時期は鮮やかな緑色ですが、
秋になると黄葉し、黒斑山全体を黄金色に染め上げます。」

そんな伊藤さんの説明に、
「次は秋にまた来たいな。」
皆さんの話す声が聞こえてきました。

コロンビア登山学校2024-2025は、全10講座開講。

「山のスキルを磨けば、山頂はもっと近くなる」をテーマに、テント泊登山、ロックトレッキング、雪山登山といった様々なプログラムをご用意しており、興味ある講座に1講座からご参加頂けます。
皆さんのご参加をお待ちしています。

企画:
株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン
運営:
株式会社アドベンチャーガイズ
協力:
Takamine Mountain Hotel

作成者情報

山邉
コロンビアキャナルシティOPA店
コロンビアキャナルシティOPA店店長。コロンビア入社後には、ニュージーランドや台湾など海外のトレッキング経験を経て、現在は九州・日本アルプスを中心に登山を楽しんでいます。福岡にお越しの際はぜひキャナルシティへ遊びにお越しください。インスタグラムではスタッフのアウトドアレポートも公開中です。
【information】
コロンビア登山学校特設サイト
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