登山の三種の神器 ②「バックパック」の使い方
「コロンビアのバックパックは容量別に様々なシーンに対応するモデルがラインナップされており、詳細は前回の記事で紹介しました。その中で今回は幅広いシーンに合う『ワイルドウッド30Lバックパック』を使用しました。ポケットがたくさん付いているので整理して物を入れやすく、メインコンパートメントの開口部が大きいので荷物をサッと取り出したりできて便利。あとウエストベルトが外れるので、タウンユースや出張・旅行など、登山以外でも使い勝手がいいですね」(伊藤) コロンビアの登山用バックパック一覧バックパックの正しい背負い方とフィッティング
「バックパックもシューズ同様に自分の体とフィットさせ、山行中のブレをなるべく防ぐことが重要になります。フィット感を高める正しい背負い方を、順を追って紹介します。まずはウエストベルトを腰骨の上でしっかりと締めます。たまにおへその上の位置で締めてしまうケースもありますがこれはNG例になります。腰骨を起点に支えることでバックパック下部をしっかり体にフィットさせることができます。次にショルダーハーネスを引き、バックパック上部を体にフィットさせます。引っ張りすぎたり、ルーズすぎたりしない適度な位置で装着することが大切です。引っ張り過ぎている場合、先ほど腰骨の上で調整したウエストベルトが上に上がってきてしまうと思うので、注意しながら調整してください。
そしてチェストストラップは、バックパックの横ブレと肩からショルダーハーネス が落ちるのを防いでくれます。鎖骨の下あたりの位置で締めすぎない程度に調整しましょう。 最後にロードリフターストラップ。こちらを引くことで、バックパックの重心をより自分の体に密着させ安定感を高めます。緩すぎるとバッグの重心がより後ろにかかり、ブレや疲労の原因になります。締めすぎると肩に負担が集中してしまうので、適度に調整して背中にフィットさせるようにしてください。 今回使用した『ワイルドウッド』の30Lはワンサイズ展開ですが、容量が35Lを超えるモデルでは背面の長さに応じてMとLの2サイズがあるので、購入時は自分の肩甲骨から腰までの長さに合ったサイズを選びましょう。同じくこのような大型のバックパックには、ウエストベルト部分にヒップスタビライザーがついているモデルもあります。こちらを調整することで、バックパック下部と腰のフィット感をより高めてくれるので、ヒップスタビライザーとウエストベルトの間に隙間がなくなる程度に調整してください。」(伊藤)
デイハイクを安全に楽しむための持ち物リスト
「デイハイクでは、あまり重すぎない軽量なパッキングがおすすめです。持ち物としてはあくまで一例ですが、登山を楽しむ上で必要な基本的なアイテムとして、雨から身を守るレインウェア、寒さを凌ぐ防寒着や着替え、登山中のエネルギー補給時に必要な行動食と水、地図やファーストエイドキット、あとはトレッキングポールなどを用意しておくと快適に登山を楽しむことができるでしょう。熊鈴なども持っていくと、万が一のときに安心です。加えて自分の場合は、山でコーヒーを淹れて飲みたいので、ケトルとシングルバーナー&ガス、マグカップなどのコーヒーセットを持っていくことが多いです。テント泊や山小屋泊を想定した持ち物リストも別途紹介しているので、気になる方はこちらもチェックしてみてください」(伊藤)バックパックを快適&便利に使うパッキング方法
「パッキングの基本はまず、重い物は背中側に入れること。重い物を自分の体から遠い場所に入れると、重心がぶれて疲れやすくなります。同じく『ワイルドウッド30Lバックパック』のようにポケットが豊富な場合に、外のポケットに重い物を入れすぎると、背中から遠い位置に重心がずれてしまうので注意しましょう。もうひとつのポイントは、ファーストエイドキットや着替えなどは下部に、レインウェアや行動食といったすぐに使う物はザックの上部に収納すると取り出しやすいです。加えて、トレッキングポールのような先が尖っていて引っかかりやすそうなギアは、公共交通機関など等人との接触が多い場面では、バックパックの中にしまうか手で持つなどして安全面に配慮できるとよいですね」(伊藤)バックパックの正しい背負い方とパッキングで登山へGO!
バックパックはシーンに応じた容量のモデルを選び、正しい背負い方やパッキング方法などを意識することで、快適に登山を楽しむことができます。コロンビアスポーツウェアジャパン公式Instagramでは、本企画のリール動画を公開していますのでそちらもご覧ください。次回はレインウェア編をお届けします!Text:ラスカル(NaNo.works) Photos:大石 隼土