コロンビアのウィンターブーツは、暖かさと蒸れにくさを両立する“オムニヒートインフィニティ”や、氷上でも抜群の安定感を発揮する“ヴィブラムアークティックグリップ”など、独自の最新技術を搭載したモデルが人気。一方で、長く使うためにはしっかりとしたお手入れが必要です。そこで今回は、コロンビアのウィンターブーツで人気のモデル『イエローテイル』『サップランド』などを使って、正しいメンテナンス&保管方法をレクチャーします。お気に入りの一足を大事に履くためのノウハウを、この機会にぜひチェックしておきましょう!
目次
▼シューズメンテナンス+保管方法- ウィンターブーツ(防水機能付きシューズ)の基本的なメンテナンス
- ファスナー仕様の『サップランド』のお手入れ
- レザー仕様の『ラックス』シリーズのお手入れ
- ウィンターブーツの保管方法
▼お役立ち情報
- 結露対策について
▼シューズメンテナンス+保管方法
ウィンターブーツ(防水機能付きシューズ)の基本的なメンテナンス方法

1.靴紐とインソールを外す
汚れを落とす前に靴紐とインソール(中敷)を外す。
靴紐が外れる場合は同様に取り外し、中性洗剤で洗う。
※クイックレース仕様など靴紐が外せない場合は、メンテナンスしやすいように靴紐をゆるめる
2.インソール洗浄
インソールはやわらかい布で汚れをふき取り、形を整え、日の当たらない風通しの良い場所で乾燥させる。
汚れがひどい場合は中性洗剤で水洗いをして、靴紐は中性洗剤を使用して手洗いする。
※インソールを洗う場合、やわらかいブラシで優しくこすってください。固いブラシなどで強くこすると、表生地が剥がれる恐れがあります。

3.アウトソール洗浄
靴底やラバー部分・ソールサイドなどに泥汚れが付いている場合は、水洗いをしてブラシで汚れを落とす。
小石や小さなゴミがソールに詰まっている場合は、ドライバーなどで取り除く。

4.アッパー洗浄(拭き取り)
アッパーは水を絞ったタオルで汚れを拭き取る。

5.アッパー洗浄(ブラシ)
アッパーの汚れがひどい場合は、ブラシを使って水洗い。
ブラシで強くこすると生地を傷める原因になるため優しくこする。
洗剤を使用する場合は、中性洗剤を薄めて使用する。
※シミになる恐れがあるため、目立たない箇所でお試しいただくことをおすすめします。

6.水洗い
汚れを落としたあとは、洗剤が残らないようにしっかりと洗い流す。
※洗剤が残ると変色の要因となります。

内側が濡れた場合はタオルなどで水を吸い取る。

7.乾燥
形を整え、風通しの良い場所で陰干し。乾燥時は、型崩れを防ぐため、新聞紙等を詰めると効果的。
※クッション材や接着部分は熱に弱いので、ドライヤーなどの熱乾燥は避けてください。

乾燥後は、型崩れを防ぐため、靴紐を一番上まで軽く締めて保管する。
撥水スプレーで撥水効果を回復させると、水滴をよく弾き、汚れも付着しにくくなる。
※インソールを入れる際は、曲がらないよう注意しながら入れてください。
ファスナー仕様の『サップランド』のお手入れ

基本的には前段の「ウィンターブーツの基本的なメンテナンス方法」に沿ってお手入れしてください。
加えて、靴のファスナーは地面に近いことから汚れが付着しやすく、傷みやすいので、しっかりと汚れを除去して、なおかつ潤滑剤を塗布することで耐久性・操作性が向上します。
1.ファスナー拭き取り
濡らしたタオルで、ファスナーの表面やエレメント(歯)の汚れを拭き取る。

2.潤滑剤・シリコンスプレーを塗布
乾いたら、衣類に使えるファスナー専用の潤滑剤かシリコンスプレーを塗布。
直接吹きかけると周りに飛び散るため、まず綿棒やタオルに吹きかけてファスナーに塗り付ける。


レザー仕様の『ラックス』シリーズのお手入れ

1.ブラシでの汚れ落とし
馬毛などのやわらかいブラシを使って、全体的にほこりを落とす。
部分的な汚れに関しては、ゴム製のクレープブラシやスウェードクリーナーでこすって汚れを落とす。

2.革用洗剤での洗浄
汚れがひどい場合は、スウェード・ヌバックに使用可能な革用洗剤を使って汚れを落とす。
汚れを落としたあとは、洗剤の成分が残らないように軽く湿らせた布で拭き取る。



▲革用洗剤の場合、使用により革部分の色味が変わってしまう場合も。そんなときは革専用の汚れ落とし消しゴムがおすすめ
※基本的には、洗剤の使用指示に従ってください。
※染めた皮革は色落ちする可能性がありますので、他の箇所へ色移りしないようご注意ください。
※革用洗剤は、ムラやシミになりにくいムースタイプがおすすめです。
3.撥水スプレー処理
汚れを落としたあとは乾燥させて、スウェード・ヌバックに使用可能な撥水スプレーで撥水処理を行う。
革の硬化などを防ぐために、定期的に保革剤もスプレーする。
※スプレーは近づけ過ぎるとムラやシミになりやすいので、靴から20~30cmくらい離してご使用ください。

※シミになる恐れがあるため、目立たない箇所でお試しいただくことをおすすめします。
※基本的には撥水剤・保革剤の使用指示に従ってください。
※撥水剤・保革剤は、スウェードやヌバックの風合いを保つため、スプレータイプをおすすめします。

▲革用オイルも効果的
4.ブラッシング
スプレーが乾いたあとは、やわらかいブラシで毛並みを整える。


▲仕上がりイメージ。左側が革用オイルで仕上げたブーツ。色味・風合いなどの変化を楽しめるレザーブーツは、好みに合わせてメンテナンスすることでブーツが育ち、愛着も沸く。
ウィンターブーツの保管方法
1.インソールを外し、中に新聞紙を詰める
型崩れ防止や湿気対策のため、靴の中に新聞紙を敷き詰める。
また、撥水スプレーで撥水効果を回復させると、水滴をよく弾き、汚れも付着しにくくなる。

2.靴紐を軽く締め、通気性のよい場所で保管
型崩れを防ぐため靴紐は一番上まで軽く締め、通気性のよい場所で保管する。
通気性が悪い場所に保管するとカビ発生の原因になるため、購入時の化粧箱などでの保管はNG。
また車のような密閉されて高温になるような場所も、シューズの劣化の原因となるので避ける。

▼お役立ち情報
結露に関する対策
防水機能が付いているにも関わらず、長時間の着用で靴の中に湿り気を感じたり、実際に靴下が濡れてしまったりといった経験はありませんか?実はそれ、外側から水が染み込んでいるのではなく、「結露」が原因の可能性が大。そのメカニズムと防ぐポイントをご紹介します。
◉ 結露の発生理由と原因
結露は外気と内気の温度差により、内側の湿気が気化せずに水分として溜まって起こる現象。
ウインターシューズの場合、通気性が低いと蒸れがこもりやすく、汗や体から発散する水分によって靴内部が蒸れてしまう。
◉ 結露を防ぐポイント
・着用時は定期的に靴を脱いで内部を換気する
・靴を履かない夜間などに靴の内部をしっかりと乾燥させる
・インナーブーツが取り外せるものは取り外して、しっかりと乾燥させる
・湿気を吸収する中敷きや靴下を利用する
◉ 保管方法
・使用後は中敷きを外す
・新聞紙を詰める、シューズ・ブーツ用の乾燥剤を使うなどで湿気を取る
・風通しの良い場所で陰干し / 保管する
◉ 注意点
ストーブの近くで乾かす際は、熱が強すぎるとシューズの変形・変色などが起こる可能性があるため、十分な距離を取る。
正しいメンテナンス方法でウインターブーツが長持ち!
本格的な冬の寒さが到来する季節は、地域によっては毎日のようにウインターシューズを履いて外作業をしている方や、ファッションとしてウインターシューズを履きこなす方も多いでしょう。ウインターシューズは正しいメンテナンス&保管方法を実践すれば、機能性をキープできることに加えて、長く履くことができます。ぜひ今回レクチャーした内容を参考に、大事な一足をしっかりとお手入れしてみてください。
Text:ラスカル(NaNo.works)
Photos:大石 隼土