河戸 “Sketch” 良佑 さん
アパラチアン・トレイルで見た、
雲間からの景色に感動した。
やさしい雨の時に涼しくなった空気を切りながら足早に駆け抜けるのが好きです。そして、テント場に着いたら寝袋に潜り込んでゆっくり眠りにつくのを楽しみにひたすら歩き続けます。
2019年に歩いたアパラチアン・トレイルはとにかく雨が多いトレイルでした。山頂に着いても雨雲で何も見えないことも数え切れないほど。だからこそ、山頂で雨が止み、雲の間から景色が見えた時は、どこか額縁に飾られた絵画のような不思議な美しさがあり、感動しました。
雨の日はあまり歩かず、テントでのんびり過ごすことも多かったです。雨がテントを叩く音を聴きながらコーヒーを飲んだり、音楽を聴いたり。もしくはただ寝袋に入って横になり、テントの幕からこぼれ落ちる雨粒を、ただぼうっと眺めたりしていました。毎日10時間以上歩き続ける生活をしているので、雨が降ると「歩かなくて良い」免罪符をもらったようで、どこか心休まる瞬間でもあります。
多湿のところでも、蒸れない。
とても高性能なレインウェアだと思います。アメリカでも約300日ほど持ってハイキングしましたが、とても快適でした。特に多湿のところではあまり蒸れなかったですし、ウインドブレーカーの代わりとして雨天以外でも使用しました。雲行きが怪しくなると、なるべく早く着用したいので、バックパックの外部ネットに収納しているのですが、コンパクトにまとめることができるので、手早く取り出せてとても良かったです。
Profile
フリーランスイラストレーターとして活動するかたわら、アメリカで長距離トレイルに挑戦し続けている。2015年にパシフィック・クレスト・トレイル(4260km)、2017年にコンチネンタル・ディバイド・トレイル(5000km)、2019年にアパラチアン・トレイルを(3500km)をワンシーズンで踏破。アメリカ3大トレイルを制覇し、トリプルクラウンを達成した。絵を描きながらハイキングするユニークなスタイルから、トレイル上での呼び名は“スケッチ”。国内ではライターとしても活躍し、来シーズンのハイキングへ準備を進めている。
MESSAGE
あの人に聞いた雨の魅力